水廻し(分散加水)





更新 040103
初稿 011221


では打ってみましょう。

そば粉を麺にする工程は、水廻し(加水)、菊ねり、のし、切りの4工程です。

1)分散加水とくくり加水

多くの初心者にとって、最初の難関は加水です。このwebでは加水を大き二段階で構成されると考えて打つことにします。これで失敗はグンと減ります。

第一段階はそば粉がパン粉状になるまで水を分散させる加水です。これを「分散加水」と名付けます。

第二段階は、さらに加水してそば粉を集めてゆく過程です。これを「くくり加水」と名付けます。


2)水の用意

当WEBでの打ちかたは、概ね4回の加水で蕎麦粉が玉になります。全加水量を100%として、一回目が80%。これが分散加水です。
二回目以後は10%--7%-->3%と加えます。これがくくり加水です。つまりくくり加水は基本的には三段加水となります。特に最後の3%は、そば粉の様子を見て、調整しながら加えますので調整加水と呼ぶこともあります。

用意した水を使いきってもまとまらないときは、さらに1〜2%を加水することもあります。これも調整加水と考えてください。

で、初心者は加水開始前に、4個の容器(コップ、ボウルなど)に水をとり分けてしまうのがよいと思います。たとえば全部で106グラムの加水をするなら、まず106グラムを秤量し、次に3個のコップに11グラム(10%)、8グラム(7%)、3グラム(3%)と取り分け、残えを80%とします。


また、もう一つコップを用意して、加水が足らなかった場合の調整用に、3グラム程度用意しておきます。

(加水率がわかっていない場合は下記)

3)加水

さあ、ではやってみましょう。加水開始です。





まず粉をこね鉢にいれて山にしたあと、中央に軽いくぼみを作ります。そこに80%の水をいれます。くぼみから水があふれてもかまいません。全部一気にいれます。



水をいれたら直ちにそば粉を攪拌します。指を立てて粉全体を「の」の字状に素早く攪拌します。



200グラムくらいだと「の」の字はひとつで大廻しで結構ですが、500グラム程度を打つ場合は「の」の字を描きながらさらに大きな「の」を描きます。ようは粉にまんべんなく触り水分を分散させるのがコツです。

また、このときけっして手のひらにそば粉をつけてはいけません。この段階で手のひらにつくと粘りついて収拾がつかなくなります。そば粉に触れるのは指先だけ。それもこね鉢の底を触りながら粉全体を素早く攪拌します。

15〜20秒で指先に水分の冷たさを感じなくなります。こね鉢の中には直径1〜2センチのダマがゴロゴロしているでしょう。

続いてダマと粉を一緒に両手ですくい、こすり合わせます。一度すくったら2〜3回軽くこすって(揉んで)落とし、落としてはすくいます。これが約20秒。



ひとしきり分散したら、そば粉をこね鉢の左右の中央に集めて、指先をそば粉の下に差し込んで持ち上げて、そば粉の上下を攪拌します。天地返しですね。上の図のような軌跡で、向こう側から手前まで数回返します。

天地が返ったら、再びそば粉を手にとって揉み合わせます。揉み合わせによる分散と天地返しは数回繰り返します。



揉み落としと天地返しを数回行うと、最も大きなダマの長さが10ミリ以下になってきます。揉み合わせで力をいれすぎると、ダマは細かくならないで、逆に大きくなりますので、力のいれ加減を工夫してひたすら細かくするように作業します。

手がどれだけせっせと動いたかにもよりますが、1分半〜2分でそば粉の大半が細かいパン粉状になり、そのなかにやや大きい粒が混在した状態になります。


(ここまでで加水開始から1分30秒)


(捕捉) そば粉が「白樺」でない場合

このコーナーでは実習用として高山製粉の白樺を指定しています。指定している理由は、加水率とまとまり方がそば粉ごとに違うからです。

でも白樺以外で打ちたいケースも多いでしょう。そういう場合は、加水率はわかりません。そこで白樺以外では、そば粉の重量の50%を暫定的に最適加水率として水を用意して打ち始めてください。

なお、白樺では80%の加水後、水は簡単に分散しますが、粘りのつよいそば粉では強いダマができて分散しない場合があります。その場合は丁寧に分散するか、一回目の加水を60〜70%に落とし、残りの水をくくり加水と考えてください。くくり加水の分割は、まず残りの水の半分、また半分、とすればよいでしょう。


目次をフレーム表示する(目次がないときクリックしてください)
かないまるのホームページへ