だし (混合節の場合)





更新 040703
初稿 011222


次は混合節によるだしです。混合節とは、かつお節にそれ以外の節 (雑節) を混ぜることをいいます。かつお節も本枯れ節と荒節の二通りがありますが、以下の解説はかつお節は荒節です (本枯れ節でダシをとってもかまいませんが、もったいないです)。

1.材料

かつお荒節の厚削り節:100グラム
宗田節の厚削り節:50グラム
昆布(利尻昆布):20グラム
乾燥椎茸(どんこ):1個
水:スタート時点で節の17〜20倍程度。煮詰め後で節の12〜14倍程度

混合節はかつお節だけでは得られない濃厚な旨味が特徴です。また温かいそば用の甘汁用のだしは、混合節のほうが向くと言われています。

混合節の場合ダシの濃さはクセとのご相談。煮詰め後2リットル(節の13倍)程度を基準として、いろいろやってみてください。

椎茸は、魚の節類の旨みであるイノシン酸とも、醤油に含まれる旨みであるグルタミン酸とも違う、グアニル酸という成分が、つまみを増強するので、たった一個入れるだけでもダシの濃さが随分強く感じます。逆に入れすぎるとレンチオニンという椎茸独特の臭い濃度が上がり蕎麦の風味を邪魔しますので、あくまで控えめに使うのがコツです。

昆布の旨みはグルタミン酸が主体ですが、醤油に大量に含まれているので旨み成分としては本来必要のないものです。実際関東のそば屋さんは昆布はほとんどつかわないそうです。ただ海藻類の独特の風味が加わりますので、好きな方はどうぞ。

材料の入手方法は下記補足) を読んでください。水の選びかたや水の量は本枯れ節と同じです。

2.作り方

椎茸と昆布を使う場合の手順ですが、使わない場合は、2-4から読んでください。

2-1 どんこの処理

まずどんこを日光に半日以上あてて、60度以上の温度になるようにします。これは省略可能ですが、やるとおいしくなります (これは時間がある時に10個くらいやっておくといいでしょう)。

どんこは、使う直前に水をじゃーじゃーとかけて、細かい粉末やほこりを落とします。どんこを洗って布巾で拭いてから、ポリポリと砕き、粉々にして水につけ込みます。約二時間でだしが出ますが、一応腐敗を心配して冷蔵でやってください。

どんこ一個をコップ一杯の水と一緒にポリ袋にいれて冷蔵庫に放り込めばok。24時間まで放置してもかまいません。

2-2 昆布の下処理

昆布を使う場合は、鍋に水を張って昆布漬け込みます。水は必要量からどんこに使ったコップ一杯分少なく用意します。こちらも一晩漬け込むと、水で抽出される成分がよく出ますので美味しくなります。水につけてから数時間後にやっと出始めるうま味もあるようで、一晩(8時間以上)放置がお勧めです。


2-3 最初の加熱

どんこと戻し水を昆布の入った鍋にあけます。ガス火をつけ、弱火にして一時間くらいかけてじっくりと温度を上げます。

沸騰寸前に (温度計があるば場合は90度程度の時点で) 、昆布とどんこを引き上げます。どんこを粉砕してある場合はアクとり網ですくい出すか、一旦濾してください。

2-4 かつお節の投入

かつお荒節と宗田節は同時に投入してもいいのですが、せっかくバラバラに購入するので、ここでは別々に入れる方法をご紹介します。

昆布とどんこを取り出したら強火にして湯を沸騰させて、まずかつお荒節を投入します。ここから時間を測ります。煮込み時間は通算で40分です。

再び沸騰したら、約1分、最初に出てくるアクを取ります。ある程度アクが落ち着いたら中火に落として約3分間アクをとります。荒節はアクがたくさん出ますので、このアクをいかに丁寧にとるかでつゆの品位が決まります。

3分たったら弱火に落とします。鍋蓋はしません。本枯れ節と違い荒節は油分と血液を含んだアクが出続けるのでこれを除去し続ける必要があるからです。

このアクは量が多いうえ旨味にならないものなので、数分おきにアクとり網ですくい続けます。また鍋の側面にアクがたまってきたら、オタマでていねいにすくい取ってください。
オタマでとるコツは、鍋の側面にオタマを当てて、液面線上を滑らせることです。アクがオタマのなかに渦状に入ってきます。適当なところですくい上げれば、ほとんどダシを無駄にせずにアクが除けます。


2-5 宗田節の投入

かつお荒節投入から20分たったら、強火にして、宗田節を投入します。

再びアクが増えますので、淡々と取り除き続けます。くれぐれもていねいに取り除いてください。ひとしきりアクが出きったら、再び弱火にします。

最初から40分(宗田節投入から20分)たったら火を止めて、だしを濾して出来上がりです。

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補足1).だしの濃さ(水の量)と火加減について

ダシの仕上がり量は節の12〜14倍が目安でしょう。本枯れ節より薄くていいのは混合節のほうが濃厚なダシになりやすいからです。もちろん10倍まで濃くしてもかまいません。お好みでやってください。

補足2). 一回にとるだしの量

一回にとるだしの量については、鍋で作る場合は混合節の合計が150グラムとなる本レシピの量を推奨します。節が100グラムを切ると火力調整が難しいと思います。

これでは多すぎるという方には、本枯れ節同様に、ケトル法をお勧めします。アクが取りにくいですが、量的には75グラムでもうまく行くと思います。


補足3). 材料の入手について

かつお荒節、宗田節、昆布、どんこは、すべて築地伏高(ふしたか)の通信販売で購入可能です。節は100グラムパックが使いやすいと思います。

通販の商品は伏高の店頭では販売していないそうですし、素人は店に来るなというような記載もあります。これ、理解できます。本職以外は通販で買うことをお勧めします。



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