美味しいそば湯の作り方 (2)
(ボウル法)


更新 040321
初稿 020112


そば湯の続きです。作り方(1)では湯桶を使いました。でも湯桶はどこの家庭にもあるというものではありません。

でもそば湯は湯桶がなくてもおいしく作れます。いや下記の方法は湯桶より美味です。


4. ボウル法

というわけで「ボウル法」というのをご紹介しましょう。この方法は、もともとは私が手抜き用に発案した方法です。



まず蕎麦を食べ終わったら、ボウルの中でそば粉クズを水で溶いてミルク状にするところまで同じ。菜箸でかき混ぜて強い抵抗を感ずるようだと水が少ないです。かき回す限りはサラサラとトロトロの間の感じです。



茹で湯を煮立てておき、良く攪拌した水溶きそば粉クズの入ったボウルをもって行きます。



ボウルを静かに茹で湯に沈めて、熱湯になった茹で湯をボウルの縁から流し入れます。



湯が入ったら3秒数えてから、菜箸で攪拌します。

ここで3秒数えるのは、攪拌前に若干水溶きそば粉が粥程度の硬さまで固まるようにしたいからです。その後攪拌によりこれを分散させますが、その攪拌も適度に打ち切り、あまり均一な重湯のようなそば湯を作らないところがミソです。

攪拌しはじめが早すぎる、たとえば湯を流し入れながら攪拌すると、粥ではなくて重湯になってしまいます。湯桶の場合はだいたいそうなってしまいますが、ボウルで作る場合は湯をゆっくり入れることで、攪拌前に少し固めて粥状にできるのです。

逆に攪拌開始が遅すぎると、水溶きそば粉の部分が固〜くなってしまいます。これは全然おいしくありません (上の画像は、撮影のためモタモタしてたので、実はそうなっていて、失敗です)。

また全体的な濃さは計量するわけではないので、濃そうならもう一度茹で湯に沈めるなどして調整します。とにかくふわっとしたお粥状態にするにする。何度も練習して是非コツをつかんでみてください。



これは攪拌に成功して真っ白に見えるそば湯です。これをつゆの入った蕎麦猪口に流し入れます。



上の画像で、ボウルの中は真っ白ですが、こうしてつゆと合わさると、粥状になっていたことがわかると思います。ツブツブは元の蕎麦クズが固まりとなって残っているものです。そして、それをフワッと包んでいるのが打粉が固まった粥です。

これで出来上がりです。湯桶ではなかなかできない味で、つゆのダシがものすごく表に出てきておいしいです。

なお、粥部分はおいしいが、ツブツブはいやだという場合は、水溶きの状態にしてから茹で湯を入れるまでの時間を長くしてください。蕎麦を食べ始める前に水を入れておけば、ツブツブはあらかた消えてしまいます。


5. 総括

そば屋さんのそば湯は茹で湯ではない。このことは、某そば屋さんのそば湯が粥状になっているのを見て気づきました。茹で湯なら濃淡はあり得ないからです。

実はこのそば屋さん、そば湯がたいへんおいしいのですが、あ、これは茹で湯ではないんだ、これはこれで料理なんだ、と、その時了解したわけです。

そば湯が料理であることは書籍ではほとんど触れられていませんが、更科の先代当主、藤村さんの著書に一カ所だけ記載されているのを最近発見しました。やはりそうなんですね。

ところで、プロは連続的に蕎麦を打ち、残った部分は次の玉で使いますので、打粉も生地もまず無駄になりません。

しかし素人の場合は、残ったものは使い捨てが原則です。たとえば打粉が残ったからといって、袋にもどしたら、全体が湿気って傷んでしまいます。

ところがここで紹介したそば湯造りで麺くずや打粉を使ってしまえば、麺くずや打粉は無駄になりません。また、そば粉が美味しければ、そば湯もまた美味しくなります。

みなさんもいかがですか。美味しいですよ。

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なお近日中に、この切り屑と打粉のもう一つの使い道をご紹介します。乞ご期待。

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