ここ数カ月でわかったこと



初稿040429


1月に初めてミルサー挽きをして以来、ここ数カ月ときどきミルサーで製粉をしていますが、最近新鮮な抜きをいただいたことから集中的に検討し、いろいろと面白いことがわかってきました。まだメッシュが#60限定でしか製粉していませんが、わかったことをいくつかご紹介しましょう。

1) 加水率の高いそば粉になる

これはとても驚くべきことですが、非常に加水率の高いそば粉ができるということです。60メッシュ程度の粒度のそば粉の場合、ロール製粉で40%〜45%、石臼挽きで45%〜53%程度の加水率になると思います。粗挽きなら60%近いものもありますが、細挽きで54%以上入るそば粉は見たことがありません。ところがミルサー挽きでは57〜58%も水の入る細挽きそば粉ができてしまうのです。

これは蕎麦の細胞が壊れていない証拠と考えていいでしょう。ロール製粉より石臼挽きのほうが加水率が上がるのが普通ですが、これは、同じ粒度でも石臼挽きのほうが蕎麦の細胞が壊れにくいからだそうです (そば打ちの哲学 /石川文康著/ちくま新書 )。この説によれば、ミルサー製粉は石臼挽きよりもさらに蕎麦の細胞を壊さない製粉方法であるといえます。

また加水プロファイルにより加水率があまり変化しません。これも粗挽きではよくありますが、細挽きではあまり経験しないことです。


2) そば粉の粉砕は二段粉砕 (二回挽き)程度がよい

これも60メッシュをめざす場合に限ることかもしれませんが、ミルサー製粉は一回挽きで粒度を十分に下げるのは少し無理があるようです。粉砕開始初期に微粉末成分ができ、それがその後の粉砕の邪魔すると思われます。多分先行してできた微粉末がブレードの切れ味を落とすのでしょう。粉砕時間を長くしても粒度はあまり下がらず、むしろそば粉が温まってしまう弊害が発生します。

したがって、一度挽いたら篩で微粉末を落として、篩に残ったものをもう一度粉砕する。つまり二度挽きしたほうが平均粒度が速やかに下がり美味しいそば粉になることがわかってきました。歩留り70〜80%のそば粉はこれで十分おいしいそば粉を製粉できると言ってよさそうです。

3) 高歩留りのそば粉の粉砕は検討中

さらに歩留りの高い挽きぐるみ系はいまのところあまりうまくいっていません。基本的には二回挽きでは無理なので三回挽きを試してみましたが、中層が細かくなる前に最外層が細かくなって篩を通ってしまうようなのです。歩留り100%の挽きぐるみを作るのなら、さらに粉砕をつづけて全部篩を通してしまえばいいわけですが、最外層を一皮取り除いたという感じのそば粉を作りたい場合、それはまだできていません。


4) 意外に美味しい

1月の初回のコンテンツの時は温かい蕎麦を作ってしまいましたが、盛りそばにするとどうか。

これが意外に美味しい蕎麦になります。ふ〜ん、凄いじゃん、という感じ。多加水系の弾力のある蕎麦になりますし、香りや甘味も粉砕時間でコントロールができるようです。このへんを次のjk03でご紹介しましょう。



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