2003年8月3日



日清食品のPR誌noodle.com(ヌードル・ドット・コム)が取材に来ました。取材日は8月3日。

取材そのものの様子はコラム編(c21)に移動しましたので、当日の蕎麦とつゆの詳細部分だけをここに残します。


まず純白。照明のせいでいつもよりやや硬くなりました。加水率が1.5%ほど少なく、通常42%のところ、40.5%程度となりました (あとで同じそば粉を普通に打ちましたが、やはり42%でした)。

まあ加水が少ないということは何かの加減でよくあることですが、今回はまとまりかたがまるで違い、なかなかまとまって行かないのに、突然ドーンとまとまってしまい少々ビックリしました。

一応硬いだろうなという意識はあったので、純白(白樺)の茹で時間は長めに(通常40秒を50秒)しました。が、まだ硬かったかもしれません。私は硬好きなのでいつも硬めですけどね。今日は特に硬かったかも。

縄文も締まり気味でした。前日に24時間打ちおきのためにおなじそば粉(1キロ袋詰めの半分)を打っていますが、そのときと全然違う感じ。照明恐るべしでした。なのでこれも長めに、55秒も茹でました。

以上の二つは一人前ずつ茹でて撮影し、撮影が一段落してから2〜3人ずつ茹でて大ザルにもって蕎麦会モードに突入です。

次に出したのが、打ち置きの縄文。昨日夕方打って24時間冷蔵したものです。カメラマンさんが「甘くておいしいです」と端的に表現してくださいましたが、これはやはり好評でした。

続いて変わり蕎麦を打ちました。今回は鍋用のすり身でネギと海老が入っていたものをミルサーでドロドロにして練り込みましたが、あまりおいしくありませんでした。材料にはネギが入っていましたが、どうもそれがジャマしているようでした。

もう一つ、辛子明太子を練り込んだ変わり蕎麦を打ちましたが…二度と打たないだろうな。おいしくないです。失敗。

次に本日二品目の打ちおきの蕎麦。縄文を酒打ちの太打ちにしたものを出しました。酒の肴になる蕎麦。これが私の感想です。凄く甘味が強くておいしい。みなさんにも好評でした。

じつはこの酒打ちは当日打とうと思ったんですが、前日練習して少し食べてみたらかなり酒臭いので、これは打ちおきする蕎麦だなと思い、残りを全部冷蔵しておいたのです。これも一日立った方がおいしいですね。

これはまだどこにも公開していないので、ここに仕様を書いておきましょう。

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縄文を使った酒打ち太打ち蕎麦の打ちかた

まず卵水を作ります。

卵一個
水100cc
清酒50cc

以上で200ccの卵水ができますが、これで縄文500グラム(小麦粉はナシ)で打ち始め、最後は水を追加して括ります。追加した水は50cc程度でしたので、総加水率は約50%となっていて、通常の縄文の加水率よりかなり高い加水率になりました。

太麺にするために、延ばしは通常の70%程度と小さくして厚くしてあります。切り幅は「割り箸程度」。かなり太めです。

打ち上がったら一人分ずつキッチンペーパーで仕切りながらタッパに入れて冷蔵します。野菜室程度の温度がいいですね。

茹で時間は2分30秒〜約3分で太さ次第となります。

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酒打ちのメリットは太麺の角をきっちり立たせることにあるそうです。たしかに今日の蕎麦は3分も茹でたのにカドがきっちり立っていました。ただ酒臭いので、一日寝かした方が一般受けするでしょうね。となると打ちおきに強い縄文を選んだのは正解だったと思います。

じつは後日別のそば粉で同じことをしてみましたが、打ちおきの欠点であるボソボソ感が出てきて、あまりおいしくありませんでした。

最後は常陸秋そば。江戸東京蕎麦の会から購入したそば粉です。これはパソコン通信仲間が水まわしをはじめ、私が水加減を手伝い、その後切りをカメラマンさんとアシスタントさんが体験したというものです。

しかし、これは驚きました。じつは加水を手伝いながら
、これはうまそうだと思っていたんですが、食べてビックリ。この粉はスゴイですね。今日の一番でした。かなり満腹になってから食べておいしかったのですから、最初に食べたらあとの蕎麦はみんなぶっ飛んだでしょう。

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つゆについて

今回はつゆが結構うまく行きました。蕎麦と違いつゆは奥が深いのでむずかしいのですが、今回はこれまでの成果を活かしての入魂のつゆです。

まず今回は「83度の返し→85度のつゆ」と、「95度の返し→95度のつゆ」の二つ作っています。それぞれ想定ユーザが今回のお客様のなかにいらっしゃいます。つまり、これまでの歴史の中で、83度の返しを辛いとおっしった方が、今回の95度法で満足するかというテーマ。また83度のほうもダシが入魂なので、これならどうか。

結論からいうと95度法は83度で指摘された問題点は全部クリアされていたそうですが、ダシがいいせいか83度も辛いということはなくて、比較するとわかるというレベルに来ているそうです。

また全体的には83度法のほうが支持者が多かったです。でも蕎麦会が終わってつゆの減り具合を見ると、どっちも同じくらい減っていました。僅差で83度が減りがよかったかな。でもまあどっちでもいいという感じかもしれません。

それより、いつもよりつゆの減りがよかったのが印象的。おいしかったとの無言の評価と喜んでます。

二つの蕎麦つゆの作り方はすべてWEB上に公開してありますが、いろいろ検討しては書き散らかしたので現在情報が散漫で分かりにくいので、作り方を整理しておきます。

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83度のかえしは、今回のものを仕込んだ記録が、03年7月16日の日記
に詳述してあります。

95度のかえしは、このかえしを半分わけて、7月27日に95度まで再加熱しています。

次にだしですが、古川製粉で購入したマルサヤの本枯れ節200グラムから1.8リットルのダシをとってあります。ケトル法で100グラムの節から900ccのダシを二回とり、いったん合わせてから二つに分けてつゆにしています。

ケトル法の詳細は下記です。

http://www.geocities.jp/kanaimaru/soba/j10.htm

今回は40分過ぎから1〜2分おきにダシの味を見てみましたが、面白いですね、ダシの味が45分過ぎに一度引くのが感じられました。48分くらいでまた味が濃くなってきました。今回は打ち切りは48分です。

このダシの濃度が変わるのは以前からなんとなく感じていましたが、最近読んだ本にこのことが書いてあり、「あー、やはり」と思いました。

最後につゆにしたあとの加熱ですが、
・83度の返しのものは85度三回加熱
・95度の返しは95度まで一回加熱

です。この詳細は、

http://www.geocities.jp/kanaimaru/soba/t3.htm

にあります。今回の83/85度のつゆは「1)」。95度のが「3)」の仕様です。

なお今回のダシとりとつゆ作りは、前日2日の朝にやりました。常温で24時間放置してから、当日3日の朝から冷蔵庫で冷やしました。湯せんはしてありません。3日の朝やろうと思ったんですが、時間切れでした。

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以上、取材時の蕎麦とつゆの詳細でした。



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