こま板の作りかた





更新 020120
初稿 020114


そば道具は素人が自作と言っても歯が立たないものがほとんどです。しかし麺棒とこま板はなんとかなります。

こま板は包丁が当たる面を一つの素材で仕上げる必要があるため、販売されているものは木材に溝を彫って、凹凸を組み合わせて作られているのが普通です(こま板のページを見てください)。しかし溝加工は素人には無理です。

ここに紹介する3ピース構造は接着と紙やすり工程だけで作れますので、自作に向きます。これまでに数個のこま板を作りましたが、すべて実用になっています。

ご紹介するこま板は幅30センチのものです。36センチの包丁を使い始めてから生地を32センチ前後にたたむようになり、従来使っていた28センチより幅広のものが欲しくなったので作ったものです。作るときに画像をとっておきましたのでご紹介しましょう。

30センチにとらわれず、板幅を包丁幅より5〜6センチ短い寸法で作れば、どなたにも使いやすいものとなります。


1.材料




材料は、画像左から

(1)しな合板(300×300×4)
(2)ひのき棒(300×20×10)
(3)アガチス板(300×24×5)

です。このほかに接着剤(5分型エポキシ)、固定金具、紙やすりが必要です。

(1)のしな合板は、生地の上を滑る滑り板になります。

(2)は(1)と(3)を結合するための素材です。初めての方は20ミリ角にしてもいいと思います。加工が楽なほか、包丁との距離が大きくなり安全度が増します。その代わりシビアな包丁裁きはしにくくなります。

(3)は包丁面となります。アガチス板を使ったのは比較的硬い素材だからです。この面はそば粉がくっつきやすい面で、くっついたそばを繰り返し落とすと、柔らかい板ではダメージを受けてすぐにダメになります。理想は黒檀ですね。逆にアガチスが入手できなければ、ひのき棒などでも実用にはなります。

サイズは(1)は売っているサイズそのまま。(2)は長さをカットしただけですが、(3)は24ミリ幅のものは売っていないので、鋸でカットしました。カットが面倒なら30ミリ幅の市販サイズで作ってもかまいません。

2.作り方



作り方は簡単で、(1)に(2)を接着してから(3)を接着します。上の画像は糊がついていない状態で材料を配置して見たものです。見やすいようにずらしてありますが、接着時は面をピタっとあわせてください。



まず(1)に(2)を接着します。エポキシ糊をなるべく薄く、均一に塗ります。接合したら画像のようにバインドバイスで締めつけます。(2)の上に乗っているのはコの字型の金棒で、応力が分散するように入れていますが、なくても大丈夫でしょう。バインドは締めすぎないようにします。

バインド金具を締めると接合面の右側に糊がはみ出しますので、割り箸などでていねいに取り除き、残ったものは指で部材になすり付けて馴らしておきます。



数時間おいてエポキシが硬化したら、(3)を貼り付けます。画像は、やはり応力分散のために、余った部材を挟んでいますが、糊は本体と(3)の間だけに塗布してあります。

ここまでの作業は、なるべく面がピタっと出るように合わせながら固定するのがコツです。

糊が硬化したら紙やすりで仕上げます。

まず60番で合わせ部分の平面度を出します。80番→100番→150番→250番→400番→600番と番手を変えて、すべての面を仕上げます。
ただし各素材の角の面取りは、粗いヤスリのときは手を出さず、400番のやすりで初めて加工します。これでかなり精巧な感じに仕上がります。



この画像は一番大事な生地との接触面の様子です。この面は念入りに仕上げます。画像では滑り板と包丁面板の間に隙間が少し見えますが、ここにはエポキシが充填されていますので、触るとツルツルです。



立ち上がりを作ったのと反対側の仕上げです。こま板が動くときに引っかからないように、ソリのように面取りしておきます。



完成しました。なかなか立派です。



包丁と生地を並べて、生地の上にこま板をかぶせてみました。この包丁は尺二、つまり36センチで、生地は34センチに延ばしてあります。こま板の幅が30センチなので、生地のほとんどがこま板をかぶっており、包丁を上げるときに麺が生地の上に被りにくく、たいへんに切り易くなります。生地は通常30〜32センチにしていますので、麺の持ち上がりは皆無となります。

出来上がったこま板は、その日から常用になりました。幅30センチのこま板って、なかなか売っていないんです。道具編で紹介した28センチのこま板もやっと探したものですし、高価でした。ただ、ホンモノを見たので自作もできるといえます。まあ勉強代でしたね。みなさんには自作をお勧めします。


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