生がえしの検討(4)

全部の返しをつゆにする




初稿 030617


13種の生返しのテイスティング。数点の本返しを加えて6月7日に決行しました。

結果は次のページ (j55) で公開しますが、このページではつゆまでの仕込み過程を公開します。つゆにしたのは6月4日。5日に湯煎して7日の味見です。

生返しは仕込みから通算110日間寝かしたことになります。

1.材料フルマトリクス

j51ページに示した生返しマトリクスに、途中で作った本返しを加えてマトリクスを整理してみます。本返しは加熱の都合で多めに作ってありますが、醤油119グラム換算で書いてあります。


本膳はつかりそば膳丸大豆ザラメ和三盆きび砂糖メープルシロップトレハオース昔仕込み家醸
A119g


19g



23g
砂糖10%ダウン
(今回の標準仕様)
B
119g

19g



23g
醤油を変更
C119g



19g


23g
砂糖を変更
D119g


19g




23gみりんを変更
E
119g


19g


23g
醤油と砂糖を変更
F119g



19g



23g砂糖とみりんを変更
G
119g

19g




23g醤油とみりんを変更
H
119g


19g



23g全部変更
J119g




19g

23g
砂糖を変更
K

119g
19g



23g
醤油を変更
L


119g19g



23g
醤油を変更
M

119g

19g



23g全部変更
N
119g



19g


23g全部変更
HH
119g


19g



23g 2月16日仕込み
以下本返し
AH119g


21g



23g
砂糖常用濃度 3月16日仕込み
AKH59.5g
59.5g
21g



23g
常用の本返し 3月16日仕込み
RH
119g




砂糖19g相当

23g友人の新素材返し 4月仕込み
FH119g



19g



23gFの本返し 6月2日仕込み
FTH119g



12.5g

砂糖6.5g相当(21g)
23gFHの砂糖の一部をトレハに変更 6月2日仕込み
Q

A〜Nの全混合
X










秘密のつゆ

A〜Nは生返しで、これについては仕込み時点にすべて記載してあります。

本返しは6点ほど作りましたが、HH、AH、AKHは砂糖の濃度が違うので結局味見には使わず、RH、FH、FTHの三者を味見しました。

RHはメープルシロップを使って仕込んだもので、最初は生返しにするつもりが、発酵が始まってしまったため、仕込んでから一週間目に83度で火入れさています。

FHとFTHの仕込みの様子は、6月2日の日記のページに記載してあります。


2.だし

かえしは全部で19種類。それぞれ130cc強ありますが、このうち120ccを使って480ccのつゆを作るとすると、だしは1種類あたり360cc必要です。つまり20種類のつゆを作るのには約7リットルものだしが必要なわけです。呆然(^_^;)

そこで、手持ちの節を総動員して、築地伏高の「本枯れかつお節厚削り」250グラムから4リットル弱のダシを、また同じく築地伏高の「かつお節荒節厚削り」300グラムから4リットル強のダシをとりました。合計8リットル。鍋が小さいので、荒節と枯れ節のだしは別々にとり、あとで合わせました。

また、各約4リットルは一番だし2リットルを22分でとり、そのあと二番だしを18分でとって合わせています。二番だしをとっている18分間は、先に抽出した一番だしも別の鍋で加熱を続けましたので、基本的には40分間連続で一番だしだけでダシをとった時と同じ化学変化が起こっているはずです。

二つの節を二回ずつ抽出してできあがっただしは、一旦10リットル容量の大鍋でひとつに合わせてからペットボトルに小分け収納しました。ちなみにこの大鍋でだしをとらないのは、アルマイトが傷んでいて、40分の抽出ではアルミが溶け出す恐れがあるからです。



2リットルのペットボトル4本のダシです。



さらに用意した返しをいっしょに並べた状態。画像で見るとそうでもないですが、実物はなかなか壮観でした。


3.つゆにする

上の画像で小さなPETボトルに保存してあった返しは、約130ccです。ここから120ccを計量(重量144グラムで計量)してペットボトルに戻し、残り約10cc強の残りを全部まとめて混合かえし(Qの返し)としました。つまりつゆは20種類作ることになりました。

次にだしを360cc計量し、120ccの返しの入ったペットボトルに入れます。これで加熱前のつゆが480ccできます。これを、すべての仕様の返しで作ります。



20個の加熱前つゆを、今度は順次加熱してゆきます。

加熱に使ったのは、直径12センチの小型のミルクパンで、これにつゆを入れて小型のガスバーナーで強火で加熱。初期温度25度を85度まで上昇させるのに4分15秒かかりました (1リットル程度のつゆを大きなバーナーで加熱するのと、ほぼ同じ感覚です)。

85度になったら、3分間放置して75度にしてからペットボトルに入れます。75度まで冷ます理由は、85度でペットボトルに入れるとボトルが変形するからです。75度ならペットボトルは変形しません。

今回、時間稼ぎのため全く同じミルクパンを二つ用意しました。これを交互に使うことで、ひとつを加熱中に、もうひとつを冷却、ペットボトル詰め、鍋の洗浄まで行っています。



画像で、右の鍋が加熱中。左の鍋が冷却中です。

20種のかえしをつゆにするのに要した時間は、ダシをとりからはじめて約4時間でした。作業日は6月4日です。

3.湯煎

今回は加熱が一回なので、湯煎を念入りに行うことにしました。

まず大鍋に80度の湯を沸かしてペットボトルを入れて、さらに加熱してつゆの温度で75度まで上昇させます。上昇したらガス火を落としてそのまま放置。20分後に取り出します。



この画像はつゆのなかに温度計を入れていますが、このボトルはダミーで温度測定専用です。実際のつゆのペットボトルはこぼれると困るので、ボトルを少しつぶして空気を半分追い出して密栓をして、その状態で加熱しています。

また一回では全部のつゆを湯煎することはできないので、全部で3回、同じ温度プロファイルで加熱しました。



全部で20種類の返しから作ったつゆです。壮観!。

以上、湯煎の作業日は6月5日です。6月6日は出張。7日にパソコン通信仲間が3人加わっての味見となります。


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