石碾屋の超粗碾粉(2)




初稿030209


今回打ってみる粉は、石碾屋さんが碾かれた「抜き」と「玄」です。

「玄」は電動の石臼で碾かれ、34メッシュ()の篩で篩ったそば粉。「抜き」は手碾きの石臼で碾き、20メッシュを通したそば粉です。

そば粉を眺めてみましょう。



これは「抜き」を1センチ四方を拡大した画像です。かなりツブツブがハッキリ見えます。胡桃亭のそば粉が比較的カドのとがっていない粒なのに対して、石碾屋さんのはかなりとがっている感じで、全く感じが違います。



これは粉を少し広げてみた様子ですが、大きい粒はかなり大きいものの、「それより少し細かい」という部分が比較的少ない感じです。そしてさらに細かい部分が相当に多く含まれているようです。

これが胡桃亭のそば粉だと、比較的粒度分布が連続的な感じがし、そのわりに最も細かい部分が比較的少ないのと対照的です。

私は石臼のことはわかりませんが、石碾屋さんは目立ての工夫で粒度をコントロールし、胡桃亭は上下臼間にスキマを作ってコントロールしているような、そんなイメージを持ちますね。

とにかくそば粉の粒度分布は、胡桃亭とは相当に違う感じです。実は石碾屋さんのwebでは、打粉に共粉を使っていると書いてあります。実は胡桃亭で共粉で打とうとするとあまりうまく行きませんでした。ザラザラすぎて麺線を覆えないのです。なので石碾屋さんが胡桃亭よりずっと粗い20メッシュで共粉、というのがたいへんに不思議でした。しかし粉を実際に見て納得です。

一言で粗碾きといいますが、20メッシュ付近を使うこの領域は「超粗碾き」とでもいえるでしょう。でも店ごとに全く違うそば粉を作り、特長を出そうとしているということがわかったのが、今回の最初の収穫です。



こちらは「玄」で、やはり1センチ四方を拡大しています。丸抜きではなくて玄蕎麦をそのまま電動石臼で碾いているそうですが、こちらは篩が34メッシュなのであまり大粒はありません。また粒度の細かい部分がリッチなので、大きい粒はそれに包まれているようで、それほどは目立ちません。

ただ通常34前後のメッシュのそば粉よりは、見た目の荒々しさはかなり強いですね。たとえば高山製粉の縄文や古川製粉のメール会員向けの粗碾き粉もほぼ同じメッシュだと思いますが、両者とも写真をとると細碾きとほとんど全く区別がつきません。それからすると、「玄」は見た目も相当粗そうな感じがします。



「抜き」の二枚目と同じ距離からの画像です。この距離だと普通の粗挽きは細挽きは全く区別が付かないのが普通ですが、「玄」はかなりツブツブ感が見て取れます。

では「抜き」から打ってみようと思います。


(注)メッシュとは
1インチの中に何本の目があるかで篩の細かさを示す言葉。実際は針金やナイロンなど、使っている線の太さで開口が変わる。なので、実は簡易的な表現で、日本でしか通用しないといううわさもあるが、合羽橋へ行ってみれば、篩の目はこれしか表現されていない。(本文へ戻る)


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