高山製粉の「玄挽そば粉」(1)


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高山製粉から、新しい蕎麦粉「玄挽」が発売されました (2003年11月新発売)。早速試してみましたが、非常に美味しいのでご紹介しましょう。


1. どんなそば粉か

高山製粉に限らず、一般的に製粉会社のそば粉は細挽きが中心ですが、昨今の粗挽きブームもあり、徐々にですが粗挽きを扱う製粉会社も増えています。

高山製粉が昨年 (2002年) 末に発売した「縄文」は、35メッシュ弱の中粗挽きとでもいう、なかなか美味しいそば粉でした。粗挽きは打ち手次第のところがありますが、上手に打つと本当に美味しい蕎麦になります。

その高山製粉が、粗挽きの第二弾として出したのが、この玄挽です。先週かないまる邸ではパソコン通信仲間を集めて新蕎麦会を行いましたが、四品目にこの玄挽を出したとたん「おー、これはなんだ、美味いぞーー!」と歓声が上がりました。「いままで食べたことがない蕎麦だ」、口々に感想が漏れる蕎麦。それが玄挽です。


2. 玄挽きは玄蕎麦を挽いたそば粉



これが玄挽のパッケージです。レッテルには「超粗挽き、星入り、プリンとした食感、透明感あり」と書いてあります。

この星と透明感は、玄挽きが「玄蕎麦」から挽かれていることに由来します。殻が微粉末となって粉に混入し、蕎麦の表面から透き通って見えるため、麺線に透明感が出るのです。

通常、製粉会社のそば粉は、蕎麦の外の黒っぽい殻を除去した「抜き」というものを原料として石臼またはロール製粉機で挽いて作られます。そば屋や農家が自家製粉で作る場合をのぞき、玄蕎麦から挽いたそば粉を製粉会社から購入できるのは、とても珍しいといえます。

ただし、殻付きで挽けば玄挽になるという簡単なものではありません。

実は私は玄挽の試作品を二回ほど打たせていただいていますが、当初のものは最終のものとは全然違う食感でした。製品となった玄挽は、高山製粉が何度にもわたる試作の結果作り上げた傑作なのです。


3. 粒度を観察する

そばを打つ前に、そば粉を観察してみましょう。



これが玄挽の粉のアップです。画像はおよそ1センチ四方の範囲を撮影しています。

特徴的なのは、粗挽きとはいっても、細かいそば粉がかなり多いことです。また中粒度が少なくて、細かい部分と粗い部分に二分している感じがします。



そこで玄挽を50グラム計量して、60メッシュでふるってみることにしました。



篩に残ったのは13グラム。ほぼ3/4が60メッシュ以下の細挽き分。1/4が粗挽き分となっています。このへんは石碾屋さんの「玄」によく似た構成で、面白いなと思いました。



次に、星の状況ですが、粉をポリ袋ごしに観察すると、盛大に混入していることがわかります。所々大きい粒も見えます。ただしこのそば粉は30メッシュで篩うとすべて通りますので、最大でも35メッシュ程度だと思います。

というわけで、細挽きになっている部分はリッチなものの、中粒度の部分が少ないそうなので、やや手ごわいそば粉ですが、粗挽き部分が極端に多いわけではないので、ていねいに打てば水練りで生粉打ちが可能なそば粉だと思います。

では実際に打ってみましょう。


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