御膳粉の生粉打ち
(生一本・変わりそば)






改定 030401
初稿 011224


御膳粉とは蕎麦の中心部の澱粉質だけを挽きだした粉。更級粉ともいいます。

この御膳粉を生粉打ちすることを生一本といいますが、これは一般に「極めては難しい」とされています。不可能だと思っている人もいるようです。しかし湯練りにすれば実は可能です。

(実は水だけで御膳粉を生粉打ちすることも熟練すれば可能ですが、これはきわめて特殊なので、水練り生一本編(gm)で別途解説することにして、本編では湯練りのみ扱います。

まあ、本編の湯練りですら、生一本はそば屋さんではまず食べられません。食べたかったら自分で打つしかありません。では、そんな難しい御膳粉が生粉打ちできるのか。それも素人に。

これが打てるのです。まず湯練りは加水量さえ覚えれば比較的多くの方が打てるようになると思います。この湯練りの御膳粉の生粉打ちは、生一本で食べても独特の歯ごたえがおいしいものですが、さらに変わりそばのベースとしてぜひ習得したいものです。

普通の変わり蕎麦は御膳粉だけでなく小麦粉を入れますが、小麦粉無しの変わり蕎麦は歯ごたえなどの食感が独特。小麦粉の匂いも全くないので、素材が純粋に楽しめます。

では、早速打ち方をご紹介しますが、そのまえに少々予備知識をもっていただきましょう。


1. 生一本はなぜ難しいか

通常のそばは、タンパク質の粘性によりつながります。つなぎなしで水練りでつながるのも、基本的にはそばにタンパク質が含まれるからです。

ところが御膳粉にはタンパク質が全くといってよいほど含まれていません。このため水練りでつなぐのは極めて困難。湯練りだとぐっと簡単になりますが、それでもコツがあります。適当に打っている打ちにつながるようになるというものではないのです。

もちろんつなぎを入れればつながりますが、それでは生一本になりません。


2. 全湯練りの技法

まず御膳粉の生粉打ちは「湯練り」という技法を使います。加水を熱湯で行い、そば粉をアルファ化、つまり糊にしてしまい、その粘性でつなぐわけです。

湯練りは通常のそば粉を打つのに補助的に使われることもありますが、御膳粉の生粉打ちでは全加水量を熱湯とする徹底した湯練りが基本となります。その湯も熱湯が基本。御膳粉のいかに多くの部分を糊にできるかが勝負だからです。

この徹底した湯練りを、このWEBでは「全湯練り」と呼ぶことにします(例によって私の命名なので、ほかでは通用しません)。

勿論これは基本であり、50〜70%を熱湯で加水し、くくりの段階で水を使う方法や、熱湯よりは冷めた湯でつなぐ方法などでも可能ですし、究極的には水でもつながります。

このWEBでは、基本となり、またつながりやすい全湯練りと、究極のワザである水練り生一本をまず紹介し、続いていくつかの変わり蕎麦をご紹介しましょう。

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本編は元はコラムにあったもので、長くて読みにくいので独立させることにしました(011224)。
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水練りの生一本成功を機に、記述を改定しました(030401)


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