混合節について
更新 021230
初稿 011223
このWEBでは、醤油として金笛を使っていました。おいしい醤油ですが、反面そばつゆに使うにはやや強い醤油でもあり、本枯れ節では旨味が足りません。かつお荒節でも単品だと醤油に負けてしまい、混合節でないと歯が立ちませんでした。
最近はそば膳や本膳といったそばつゆに好適といわれる醤油を使っているので、本枯れ節単品で十分だしが効き、混合節は逆に注意して作らないとクセが出てしまうことがあります。
そのため、一時本編から混合節の記載を消しましたが、混合節が必要なケースも多いので、今回(2002年末)の更新で本編に混合節を復活しました。
ここには本編に復活した「かつお荒節:宗田節=2:1」以外の混合節について記載しておきます。
1. コクのある超本格派 (かつお荒節:宗田節:さば節=6:3:2)
かつお荒節厚削り 100グラム
宗田節厚削り 50グラム
さば節厚削り 33グラム
乾燥椎茸(どんこ):1個
水:3リットル→2.1リットル
荒節に宗田節とさば節を合わせる方法で、鯖節の甘味が効いただしがとれます。辛味の強い金笛醤油で辛汁 (ざるそば用のつけ汁) を作るときに必要だっただしです。
少量しかだしをとらない素人が、三種類の節を管理するのはとても大変ですが、さらにアジ節を混ぜてみたこともあり、三種混合はそれよりは簡単でおいしいと思います。
この混合節は甘汁 (かけそば用のつゆ) としては最高だと思いますが、さすがに最近は作ってません。
なお、材料は、すべて築地伏高(ふしたか)で購入できます。
画像は伏高の節で、左が鰹節、右が宗田節とさば節 (まぜてあります)です。
なお、購入は最低100グラム単位なので、余った雑節はエージレスを入れて冷蔵、または冷凍保存します。
エージレスは高山製粉のそば粉に入っているものを取っておいて使っていますが、中がサラサラしているうちは使えます (酸素を吸わなくなるとガチガチにかたくなります)。
2. 市販の混合節
本格派はもちろんおいしいですが、手軽にやるなら市販の混合節です。実は私は、そばうちを初めて約1年はスーパーの節を使っていました。スーパーの節は玉石混合ですが、選べばそこそこおいしいものもあり、ある意味とても面白いものです。
基本的にスーパーの「混合節の厚削り」は、大きめな赤身の鰹節 (荒節) に、白っぽいサバ節、むろあじ節などの雑節が混ぜてあるものです。
選びかたとしては、基本的には使ってみるしかないですが、大手メーカの「昆布だし入り」とか「濃厚うま味製法」みたいな記述にまどわされてはいけません。概しておいしくないです。
「なんとか水産」みたいな、節の産地の水産加工メーカのものに狙い目があるようです。「食堂用」とか「そば屋さん用」と書いてあるやつですね。
市販の混合節は「あ、この銘柄はおいしいな」と思っても、すぐに消えてしまうのが最大の欠点ですが、東京近郊の方には「肉のハナマサ」の混合節をお勧めしておきましょう。
御徒町と秋葉原の真ん中付近にある肉のハナマサは、24時間営業の食材屋さんで、ここで私はタイ産の鴨肉をよく買いますが、ここで売っている「プロ仕様」という混合節がなかなかおいしいです (通販はないと思います)。
かつお節、宗田節、サバ節が当割で混合してあると書いてありますが、結構混合比はいい加減。まあ正確に均等割にできるはずはなく、これはこれでOK。
やや薄めの厚削りですし、混合済みの節なのでな40分だと長すぎで、やや火力を上げて20分で煮出すのがコツ (水は20倍スタートの14倍終了は同じ)。
アクはアクとり網で20分すくい続けてください。ボウルに水をはり、アクとり網自体もマメに洗い、ボウルの水も数分おきに代えます。そこまでやるかと思うでしょうが、やるとやらないとでは結果が大違い。くどいようですが、荒節系の節は、アクをいかに退けるかが勝負です。
ハナマサの節は安価なので、特別勝負しない場合の甘汁用は、最近はもっぱらこれを使っています。
(ここにあった混合節のだしのとりかたは、t2-1に引っ越しました)
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