超硬水で蕎麦を打つとどうなるか





初稿 030426


蕎麦打ちには軟水が向くと c6 で書きましたが、実際に硬水で打つとどうなるかご紹介します。

・水の選定

こういうケースでは極端なことをしてみると様子がはっきりわかります。そこで、硬度が高いことで有名なコントレックスという水で打ってみました。この水で蕎麦を打つのは私もはじめてです。



コントレックスはミネラル摂取用の水として有名で、その硬度はなんと1550。化け物のような硬度ですがはたして蕎麦はつながるか。

・そば粉の選定

そば粉は、これならまずつながるだろうというそば粉として、柿沼製粉の「青つくば」を選定しました。外国産100%玄蕎麦をロール製粉した安価なそば粉ですが、内層の1番粉を抜いて、2〜3番粉で作られた並粉で、きわめてつながり易いそば粉です。

町の普通のそば屋さんは、この程度のそば粉に割り粉を入れて機械製麺したのを使っているようで、実際割り粉を入れて打ってみるとごく平凡な蕎麦らしい蕎麦になります。今回はもちろん生粉打ちです。

コントレックスと、比較用にルソ (硬度8の超軟水で、最近の私の常用) を用意しました。それぞれの水で、そば粉100グラムを打って比較します。

・打った感じ

まずコントレックスで生粉打ちできるかですが、さすがにつながり易い中外層粉だけあって、一応難なくつながりました。麺にすること自体は、コントレックスと青つくばの組み合わせでは大きな問題はありません。

ただ、普段の水よりは、そば粉がやや水を欲しがる感じで、通常どおりくくったら少しゆるめの生地になりました。やはりタンパク質の粘りがかなりスポイルされるようです。

・茹で上がり

ゆで上がりました。茹で時間は40秒です。



左がコントレックス。右がルソです。同じザルに盛っていっしょに撮影したものですが、驚くべきことに色が違います。ルソで打った蕎麦は、やや赤身がかった蕎麦色で、これはまあこのそば粉ではいつもどおり。

対するコントレックスの蕎麦は少し黒っぽくなりました。水で色が変わるのは驚きですが、ミネラルとそば粉の中の何かの成分が化学的に反応した証拠といえるでしょう。



上記のザルの画像からさらに倍率を挙げて切り出した画像です。右のルソの蕎麦は明らかに赤味がありますが、コントレックスでは赤身が後退して黒っぽくなってしまいました。

なお、複数のディスプレイで確認したところ、ひとつのディスプレイ (ブラウン管モニター) でこの差がよく分からなく、むしろ逆に見えるものがありました。説明と矛盾している場合はモニターの色バランスの問題であるとご了解ください。


・味はどうだったか

私が試食する前に、興味深く経過を見ていた娘の千晶 (10歳)が、私が画像をとっている間に1〜2本つまみ上げてたべくらべましたが、口にしたとたんに「なにこれ〜。水だけでこんなに違うの?!」。

なに。そんなに違うか。

さっそく私も。まずはルソのそば粉。まあ、これはいつもどおり、まあおいしい蕎麦になっています(千晶が切ったので、太さはバラバラですが)。

で、コントレックスの蕎麦ですが…、

うわ、まずい。

いや〜、ビックリしました。歯ごたえが完全に壊れていて、ボソボソした感じ。味的にも甘みがなくて、要するに全然おいしくない。一度茹でて数時間経った麺を、もう一度湯に通したそんな感じ。いや、もっとまずいかな。

というわけで、ミネラルの存在が蕎麦の味を変えてしまう証明にはなったと思います。コントレックスは極端ですが、エビアンもおいしくないですね。

もちろん硬度が高くて蕎麦もおいしいという水がないとはいえません。でも硬度100まででしょうね。硬度が100を超える水は、蕎麦打ちには使わないほうが無難だと思います。


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