半湯練りの技法






更新 020701
初稿 020118


当ホームページでは、水練りの生粉打ちを中心に扱っています。もちろん御膳粉のように絶対に湯練りをしないとつながらないそば粉は別ですが、水でつながるものは水で打ちましょうというのが基本。
ところが、水練りでつながるそば粉も、湯練りにするとまた別の味わいがあるものです。
実は私に初めてそば打ちを披露してくださったkojiさんという方は、加水の半量を湯で、残り半量を水で打つ、半湯練りとでもいう打ちかたで、実に見事なそばを打たれます。特に太めの麺棒でのばしながら生地を回して行く技法は、私にはまねのできないものです。
しかし、普通の麺棒でも半湯練り自体はできますので、私もときどきは打って、その持ち味を楽しんでいます。
水練りに比べると加水終了の見極めがやや難しいですが、水練りになれている場合は、加水率がほぼ水練りと同じと理解すれば失敗しにくいと思います。
うまく打てると粘りが強いので、たとえば自家製の手打ちそばをご近所にお配りするような場合に、生めんを扱いやすくなる(切れにくい)という利点があります。
そこで一通りの打ちかたをご紹介しておきましょう。例によって200グラム打ちますが、ポイントは加水率自体は水練りとほぼ同じだということです。つまり水練りになれたそば粉なら半湯練りはそれほど難しくありません。

・材料

白樺 200グラム
熱湯 54グラム
水 54グラム
(熱湯と水は同量で、熱湯と水を合わせて、水練りと同じ加水率)

・打ちかた
御膳粉の生粉打ちのページや水練りがベースなので、ここでは簡単に書いて行きます。

1)まずそば粉を計量して、70%をこね鉢に入れ、残り30%をボウルなどに別にしておきます。
2)水を54グラム計量して別にしておきます。
3)耐熱カップを電子ばかりに載せてゼロ設定します。
4)耐熱カップを温めるために熱湯を入れます。一分経ったら捨てます。
5)沸騰しているやかんから熱湯を耐熱カップに注ぎ、54グラムの熱湯を計量します。
6)そば粉の中央にくぼみを作り、熱湯をそのなかにそそぎます。
7)別にしておいた30%のそば粉を熱湯の上に振りかけてふたをします。
8)周辺からそば粉をかき寄せて熱湯のあったところを軽くつぶします。
9)このあたりで熱湯は覚めているはずですから、分散加水同様、指をたてて粉をばらします(そば粉が多いのですぐ温度が下がりますが、一応火傷には注意してください)。
10)軽く揉み手して、粉を細かくします
11)水を54グラムの半量の27グラムをそば粉にかけ、粉を揉んで分散させます。

これで分散加水が終わりです。このあとはそば打ち本編のくくり加水と同じようにして玉にまとめます。ただし、多少ぱさついていても、半湯練りはあとで少し緩みますので、計量した水が全部入ったら、強引に練りに入ってください(失敗したらもう一度打てばよいのです)。

まとまったら菊ねりに入りますが、適正加水率では最初固かった玉が次第に緩み、水練りより少し緩くなると思います。これはそば粉がアルファ化しているからで、それくらいで適正だと思います。ただし「ぐにゃーー」っとしているようだと、それはまずいですね。次回は水を減らします。

玉ができたらのばします。200グラム程度なら「秘儀・四角玉のばし」でいいでしょう。半湯練りは非常に伸びがいいので、うっかりしているとうち粉がなくなり麺棒やのし板にくっつきます。くっついたら、その生地はアウト。注意してくださいね。あらかじめのし板には多めにうち粉をまき、のばしている最中も生地の表面に1〜2回うち粉をまきましょう。

生地が伸びたら、たたんで切って麺にして茹でます。切るときのコツは、たたんだ生地の下に打ち粉を厚めに敷き、生地の上にも打粉を多めにまいておくことです。半湯練りは生地に粘りがありますので、打粉を厚くしておかないと、包丁とまな板の隙間で生地が薄皮一枚でつながったり、包丁の切り口がつながったりしがちですので、それを防止するわけです。

茹で時間は約20秒。水練りより短いのは、そば粉がすでにアルファ化しているからです。冷やしてざるに盛ります。

・どんな麺になる??

半湯練り打ちの魅力は、表面がツルっと仕上がることです。理由は半分アルファ化した生地がきれいなそば肌を作るからだと思います。切り面もなめらかなので、よい舌触りをたやすく出せます。
茹で時間は見切りが難しいですが、半湯練りの場合は水練りの7〜8割。つまり20秒強です。うまく茹だると、二八そば信者がメリットとしているようなツルツル感を獲得できると思います。また表面がよいせいか、麺の温度が適切だと味を濃く感じます。
反面、白樺のもつ上品なそばの香りは、水練りよりやや後退します。湯練りする時に水練りより香ばしい香りが強く広がりますから、香りは打っているときに楽しむものかもしれません。。
水練りと半湯練りのどちらがいいかは好み次第だと思います。そば粉にもよるでしょう。水練りが上達したらお試しください。



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