(重要)

PS3を上手に鳴らすテクニック


更新 070217
初稿 061206

「PS3は音がいいらしい」は、かなり一般的になってきました。ゲームはやらないが、音の絵のよいプレーヤとして欲しい、という人は沢山いらっゃいます (もちろん購入者の大半は純粋なゲーマーさんでしょうが)。

PS3はゲーム機ですが、SACDプレーヤーとして動作するときは、CELLのスパコンパワーを存分に活かし、SACDの64fs1bitのDSDデータを、まず4fs(176.4kHz)64bitのデータに一気に変換します。

このようにfsを落とすと同時にbit幅を広げた場合は、ビット幅が十分に大きければ音楽情報はほとんどわれません。CELLは64fs1bitから4fs64ビットに変換する演算をワンパスで行いますので、途中で情報量を失うことは全くありません。

この飛び抜けて音がよい64bitのデータを、88kHz24bit弱にデシメーションしてHDMIに乗せたのが、11月11日版の初版のSACD出力です。バージョン1.3では、4fs(176.4kHz)のデータもHDMIを通じてとりだせるようになりましたが、この情報量は現在一般的に使われているAVアンプ内のDSD→PCM変換演算デバイスの性能を超えている模様です。したがって、丁寧に鳴らせば現存する i.LINK接続のSACD再生を追い越せます。

ただし、PS3はゲーム機という制約で設計されており、丁寧に使わないと、音が壊れるのも簡単です。専用機と比較して「相手が悪かった」というような記事もあるようですが、使い手の技量が試されるのがPS3であると言わざるを得ません。

しかし、技量アップのためには基礎知識を提供することもまた必用であると思いますので、ここではその使いこなし情報を提供します。

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1)
アップデートは必ずする

ゲーム機は、アップデートが当たり前に機能しています。PS3はLANとつなぎ、アップデートのメニューに入って最新のデータを探させれば、見つかれば簡単にアップデートされます。PS3がネットとつながっていなくても、パソコンでUSBメモリにアップデートファイルを焼いてPS3にさせば、それでもアップデートできます。

アップデートは2007年2月2日現在、バージョン1.51になっています。初期型をお使いの場合は初期のバグがかなり修正されていますし、SACD再生の音質も劇的によくなりますしので、必ずバージョンを上げてください。


2)
リモコンはUSBケーブルでつないだままで使う。

リモコンのUSBケーブルを抜くと、リモコンは自動的にブルースゥースによる無線接続に切り替わります。しかしブルートゥースで使用すると、物理ノイズが増えるせいか、音質ががっくり悪くなります。

高音質プレーヤとしてPS3を使う場合は、リモコンはUSBケーブルで接続したまま使ってください

3)
USB入力は一番左がよい



結論から書くと、USBリモコンは上の画像のように一番左に接続してください。これが一番音がよい穴です。

便宜的に左から1〜4とすると、1と3はフォーカスのよい音質傾向にあり、2と4は、ぼけた感じ (ぼうようとた感じ)がします。また1、2に比べて、3、4はどことなく汚れを感じます。したがって、1を使うのが正解です。

原因は振動的なものだと思います。内部には二個の二端子型コネクタが入っています。各コネクタは左がしっかりしており、右がぼうようとするようです。2と4がぼうようとするのはコネクタ起因です。1と3で1がよいのは、一番端にあるので、機械的にしっかりしているからでしょう。

4)
操作画面は、デフォルトのアナログデレビ出力を使う。

設定中はアンプのHDMI入力とつながず、アナログテレビモニタをコンポジット入力で使ってください。そのままメニューまで出せます。全部終わったらHDMIケーブルをアンプとPS3との間につないでください

これで操作画面がアナログ、音声をやりとりするHDMIには映像が乗っていないという、一番音のよい状態になります。

5)
電源コードのアースは浮かせてください

安全規格上、3Pインレットのアース端子があるものは、機器内部でアース端子をシャーシにつながれています。

このアース端子は3Pの電源コードでコンセントまで行きます。附属のコードの場合は、アースリードが付いていますが、このアースリードをコンセントにつなぐと音が悪くなります。

理由は他のオーディオ機器との間にアースループができてしまうからです。

附属ケーブルを使った場合は、アース回路はコンセント側で緑のリード線がでていいて、これをどこにもつながなければOKですが、音質をよくしようとして市販の3Pコードを使うと、アース端子が電源コンセントやOAタップのアース回路につながってしまう恐れがあります。つながってしまうともちろん音は悪くなります。

かないまるは会社ではAET社の3Pコードを使っていますが、アンプやCDプレーヤは現在はアース回路が無いのが普通になっていますので (3Pインレットの形はしていますが、実際は2Pしかない) AETのコードをそのままつかっても問題ありません。

しかしPS3はアース回路がモロにシャーシ (内部の)につながっていますので、3の全部が接続されているコードを使うと音質が悪くなります。そのため、アース回路はつながらないようにして使っています。

AET社のもそうですが、アクセサリーとして販売されているコードの多くは医療用のコネクタが使われていて、ビスを緩めると中を開けることができます。資格のある方は、コードコネクタを開けて、アース回路をカットしてください。資格のない方は、2Pアダプタを使うか、ご自身の責任においてなんらかの対処をしてください。

この3Pインレットによる意図しないアースループは、PS3に限らず、意外な盲点として音質を劣化させていますのでご注意ください。

6)
HDMIケーブルは、評価の高い良質なものをつかってください。

7)
スピーカ音圧の直撃を避ける。

PS3の内部の構造はホレボレするほどよくできていますが、その外を覆っているポリカ製の外筐は、綺麗ではありますが、音質的には決して強いものではありません。別途公開している補強方法を読んでください。この補強で相当に音がよくなります。逆に言えば、なにもしないと結構辛いということです。

たとえば、スピーカの前にラックを置き、その上にPS3を置くなどということは、絶対にしてはいけません。雑誌社の試聴はこのスタイルが多いし、かないまるの試聴室も実は検討しやすいようにそのようになっています。でもこれ、PS3には厳しすぎます。

実は公開済みの補強は、このような置きかたに絶えるようにするためですが、さらにグラスウールでスピーカの音圧の直撃を避けるなど音圧に対する配慮は、使い手のスキルやオーディオ機器に対する愛情が一番出る部分だと思います。