絶縁トランスによる音質改善
(上級者向け)

その3) 500VA編

初校 071217


1) より高容量の絶縁トランスの使用例

絶縁トランスによる音質改善はたいへんに反響が大きく、実際に試された方も多いようです。また前回は300VAでしたが、末尾に「現在500VAの容量の別のメーカの絶縁トランスを注文中です。到着したら音質を確認して、またご紹介しましょう」と書きました。

実際に前回のページを書いたあとにテストを実施し、結果は良好でしたが、多忙のためご紹介がたいへんに遅れました。簡単に結果をリリースしておこうと思います。

2)ご注意

ここでご紹介する絶縁トランスは「機器組み込み用」という種類のもので、入力コードと出力コンセントは、自作で取り付ける必要があります。ただし自作は当然感電の危険性があります。火災の危険もあります。総じて生命に危険を及ぼす恐れがあります。製作した絶縁トランスに接続した機器を壊す恐れもあります。

しかしかないまるは、この記事の読者の方が行った行為により発生するいかなる事故や損害にも責任をとりません。実際に絶縁トランスを作ったり使ったりすることは、あくまでご自身の自己責任で行ってください。その場合、特に感電防止の措置は必ずとってください。また一次側には電流ヒューズ、またはサーキットプブレーカを入れてください。守らない場合は過電流による火災の恐れがあります。

と、またまたお約束の注意書きを書いたところで、先に進みましょう。

3) 購入したトランス




左が追加で購入した500VAの絶縁トランスです。右の300VAと比べてかなり大型です。

ノグチトランスのPM500というものです。

2015/01/25追記)
現在の型番はPM500WSというようです。通販ではここで買えます。


4)構造など

前回ご紹介した300VAに比べるとかなり大型で、表示容量のわりには電流余裕が大きくとられているように思われます。もちろん価格差もそれなりにちがうので、ひとクラス上のものと考えればいいでしょう。



端子盤と捲線のアップです。捲線は前回のと同様に巻き枠を使わない「ボビンレス」構造ですが、布テープで捲線を覆ったあとワニス含浸してあり、作りが凝っています。色が黒いのはおそらく製造の最後にわざわざ塗装して化粧してあるようですね。この絶縁トランスは裸で販売されますので、見た目も重視ということでしょう。

また画像でわかるように、一次捲線を0-100-110Vを二組持っています。これは100Vから使うときは並列にして使い、200Vから使うときは直列にして使うように作られているからです (購入すると接続図がついてきます)。

ただし日本の200Vは、単層三線式といって、両方の線が大地アースから浮いているので、このようなトランスを使っても機器間の電位差がかえって大きくなり音質はよくならないことが多いので、かないまるはお勧めしません。



端子盤のアップです。厚い絶縁板を貫通したボルトに捲線がハンダ付けされていて、入出力の端子は6角ナットでしめるようになっています。

ここへの取り付けは前回同様、銅線の単線の裸線を使ってください。より線は(ハンダ揚げしても)危険なので厳禁です。


5)使い方



画像は一次側にプラグとヒューズを、二次側にテーブルタップを取り付けた状態です。研究室などの入室者がかぎられた場所で使う場合はこのまま使ってもかまいませんが、活電部が出ていますので、ご家庭では必ず絶縁ケースに入れてください。

6)音質

では音質です。

基本的に電流余裕があるので、ゆったりとした低音が得られます。PS3での実験では、前回の300VAのトランスと比べると格の違いがはっきりわかります。

ただし一次と二次の結合容量は大きくなっているので、ノイズカット効果が若干減るのか、プレーヤやアンプによっては、ノイズ感は300VAのほうがよく落としていると感じました。

ただ、その増加分はわずかで、絶縁トランスを入れない場合よりは総合的に音質はよく、やはりスイッチング電源を使った機器とアンプを接続するときは、絶縁トランスは音質向上の武器になると感じました。


7) 500VAで足りないとき

試聴室ではプロジェクタが700W以上なので、ノグチトランスのPM1KWSというのを入れていますが、音質画質ともによくなることを確認していますので、必要な方はお試しください。