音楽小道具



かないまる式

無共振電源タップの作り方

大阪デモバージョン、その1

初稿 111005


経験的なものですが、高額な電源タップで音のよいものをあまり見たことがありません。理由はコンセントボックスの音質があまりよくないからです。ならばボックスを使わなければどうでしょう。

実はボックスを使わないで、コードの先に樹脂製のタップがついたOAコードが意外に音質がよいことがあります。かないまるの試聴室には東芝製のQAタップが何個もあります。会社の備品ですが、なまじっかなオーディオ用コンセントより全然音質がよく、実は2005年ころまでは全部の機器の電源をそんなものでとっていました。もちろん評論家の先生方に聴いていただく環境そのものです。

OAタップはそれこそきちんとしたものから安物までさまざまで、きちんと音を聴いてからでないと使えませんが、そういう実例もあると知っておくとよいでしょう。

さて、さらに音質のよいタップとなると、当然個人責任の範囲で使うことになりますが自作することになります。



これは昨年の大阪デモで使った電源タップです。裸でいかにも音が悪そうですが、これが抜群に音がいいんです。

音質のポイントをご紹介しましょう。

まず長さの大半を占めるケーブル部分は、Fケーブルです。



3芯、1.6スクエアのもので、屋内配線に普通に使われるものです。電線メーカ各社が出していますが、かないまるの愛用品は日立電線製でした。

一度買うと10年は持つのですが、大阪デモの直前になくなり買いなおしたら、住友電線と合併していて「住電日立」になっていました。

ただし音は日立電線の時のものに近い音でした。日立電線だったところが作っているのかな。エコ化されて塩ビを使っていないため、少し明るい音ですが、明るすぎて硬いということはありませんでした。


さて、Fケーブルの音質を馬鹿にしてはいけません。なにしろ屋内配線は通常はこれですからね。もちろん金属にお金をかければ別ですが、投資効率はあまりよくありません。

というのも、20年以上前に、会社の先輩が某試聴室のケーブルを全部高純度銅でできた鳴り物入りの品物に交換したことがあるのですが失敗していました。音質が気に入らなかったかないまるが、迂回路として引いたFケーブルの回線のほうが音質がよかったのです。

以来かないまるは、電源系統は「そりゃあ、いじれば音は変わるが、よほどの覚悟でチューンしないとバランスがとれない。知識があって特別な環境を作る場合以外は、あまり高額なものを投入するものではない」と思いました。Fケーブルを超えようとすると、いきなり難しくなるのです。

話を戻して、Fケーブルのポイント。

まず3芯のものを使うことです。Fケーブル内は赤、黒、白ですが、白と黒(白がコールド側)をパワーラインに使います。赤のラインはどこにもつなぎません。本来アース用ですが、使わないでそのままにしておくのが吉です。

使わないのなら2芯のケーブルではだめなのか。だめなんですね。2芯より音質がいいのです。

理由は使わない金属のラインが、使っている電線と一緒に這っているので、高周波ノイズがロスして放散しないため、ノイズ的によいようです。S/N感がよくなります。また2芯より5割ほど重くなるためか、しっかりした音がします。

なお、線径を太くするのはあまりよくありません。壁の中の配線は2.0もよいものですが、延長コードとして使う場合固定されないので扱いにくく、音も固くなる方向です。




プラグです。こちらはホスピタルグレードを使います。外装がポリカでできていて、適度の高度と強度があり、よい音がします。昔普及しはじめたころはポリカくささを感じましたが、現在はほとんど感じません。CDの普及で、オーディオ機器がポリカの音に自然に対応しているのかもしれませんね。CDの材質もポリカですから。もちろんボリカの質も以前よりよくなったようで、とくに対衝撃性をあげるために粘っこくなったみたいで、それが音質を良くしたかもしれません。

各社が作っていますが、かないまるの常用品は「明工社」製のME2573です。一個1500円程度。

この部品の特長は、アース側(W側)端子刃がニッケルメッキ、ホット側(ニュートラル側)がメッキ無しで色が違うことです。CSA規格 (カナダの安全規格) 由来のようです。並行刃の処理が違うのは共振を防止するので意外に音質に効くようで、JISで構造が規定されたPSE(旧電取)品より音質が良好です。

配線はFケーブル内の黒、白のみ行います。前述のように、電源電極のみ配線して赤は配線しません。アースようの赤の電線は、したがってFケーブル内で浮いていることになります。

詳しくは書きませんが、オーディオ機器はアンバランスライン前提で設計されているので、アースはよほどの知識がない限りとらないようにしてください。


(続く)




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