AVQ&A

TA-N9000ESってどうですか
初校 080608


ご質問

中古市場でTA-N9000ESA 見つけました。AVアンプのフロントとセンターの計3chをプリアウトでTA-N9000ESと繋げてみたいという願望が出てきました。ちょっと前の世代であるTA-N9000ESと、最新型のAVアンプを組み合わせてもバランス的に大丈夫なのでしょうか?

お答え

少なくとも私が関係したAVアンプは、本質的な音の調子はすべて同じですから、組み合わせても大丈夫だと思います。

実はかないまるの会社の試聴室では、TA-N9000ESは部品の開発用 (試聴用) として現役で活躍しています。2チャンネルモードにしてフロントの2チャンネルステレオで使って仕事をしています。プロの音楽制作者の中には、マルチチャンネルのミックスのときに仕事にお使いの方がいらっしゃいます。

TA-N9000ESは、DSP類を搭載しているAVアンプとくらべると、パーツにたくさんお金がかけられます。理由は、まずデジタルインタフェイスやDAC、DSP類が全くがもないので、パーツ類にかなりコストを割くことができています。つまり中身は質実剛健でよいパーツの固まりです。

また外装に凝ってはいません。たとえば外装ケース (天板) は鉄板を折り曲げただけのものでそっけないですが、実はこの形はもっともローコストで強い強度がとれるよい方法なのです。ピュアオーディオではこのデザインでは製品化しにくいですが、AVアンプなので「お金がないからこれでいい」で製品化できます。しかしシャーシ強度そのものはどても強くできています。AVアンプというのは低音再生能力が命なので、シャーシはピュアオーディオの平均的水準より高いのが普通です。TA-N9000ESも外シャーシをしっかり作った上で、パワーアンプをさらに別シャーシ上に組んでから内蔵させるという凝った構造になっています。

しかも内蔵アンプシャーシは外シャーシに対して傾けて取り付けて定在波によるクセをなくすという凝った作り。こういう凝り方は逆にかなりピュアオーディオっぽいですね。DSPに金がかかた臓物の多いAVアンプではこういうことは絶対にできません。

というわけで、定価15万円もするのに、DSPもなにもない素のパワーアンプ。それでいて原価率はあまりよくなかったと思います。オーディオアンプとして企画したら販売数が少ないので2倍の値段がつくでしょう (つまり30万円のアンプの音ということになります)。

実はTA-P9000ESもAVアンプ群の一部として作ったので定価10万円以下で出しましたが、ピュアオーディオ用のマルチチャンネルプリアンプとして作ったら20万円近くになると思います。持っている方は大事にしてくださいね。

中古の場合、状態がわからないのが少し不安ですが、入手してすぐは音が出ない場合でも、使っていなかったというだけなら、2〜3カ月エージングすればよい音が出て来ると思います。