フロントハイとサラウンドのスピーカ設置


101202初稿


今回新たに設置した「フロントハイ・スピーカー」は、SS-K30EDです。またサラウンドスピーカーも、SS-K10EDからSS-K30EDに変更しました。

結局スピーカーは、SS-K30EDがフロントハイとサラウンドの合計4本。フロントL、C、R が SS-AR2を3本となります。ですので今回のデモではサラウンドバックスピーカは鳴らしません。でも音場はサラウンドバックスピーカーがあるかのようにような良好な音がきっと聴こえます。

その仕掛けは…


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まずサラウンドスピーカーから説明しましょう。

ソニーストア 大阪 (旧称 ソニースタイル 大阪) のサラウンド側はサラウンド、サラウンドバックともにSS-K10EDでしたがを、サラウンドの2本をSS-K30EDに変更していただきました。

従来のK10EDは詰めれば20人入るデモ空間用としてはギリギリの音圧。K10EDは決して弱いスピーカではありませんが、かといって過度にタフなスピーカでもありません。基本的に大阪の部屋だと、4本が同時になってジャスト音圧が出る感じ。

しかし、今年は、DA5600ESの「スピーカリロケーション機能」が大きな特長になっていてデモもこれを中心に鳴らします。

元々は7チャンネルの位置ズレをきちんと治すことから開発をした機能ですが、スピーカが存在しないところにスピーカを精密に配置する能力がありますので、それをフルに活かすことで、最低4チャンネルのスピーカがあれば7チャンネルの音が聴けるんです。このとき、サラウンドスピーカは2本で4本分の働きをします。

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この機能はとてもいい機能。

多くの日本の家庭 (海外でも実は同じなんですが) が、新築で一念発起した場合などはともかく、実際はサラウンドは2本までしか設置できないことも現実的には多いと思います。かないまる邸ですら、メインはELACを使ったサラウンドが音場を作っていて、サラウンドバックはNHTのごく小さいスピーカが天井で補助的に鳴っているというのが現実です。ソファの後ろは窓ですからね。どうしてもこうなるのです。音楽ではいいですが、サラウンドEX映画では後ろにいくべき音がググっと向きを変えて天井に吹っ飛んで行きます

それはそもかく、スピーカリロケーションを使えば、大略部屋の後ろのコーナーにサラウンドスピーカを2本設置すれば、その2本の存在感が消えて、4本のファントムスピーカが出現します。

L/Rの中央で聴くのならセンタースピーカもなくてよいので、前後2本ずつ、4本のスピーカがあれば、7チャンネルの音が聴けます。無いチャンネルはファントム生成 (仮想生成) されるからです。

このファントムスピーカは天井なんかにはできません。きちんとまっとうな高さに出てきます。なので、無理に吊ったリアル7チャンネルより、リロケで作ったファントム7チャンネルのほうが自然だったりします。


黄色のrSL、rSRなどが、実在の位置と数。iSL、iSBLなどが
リロケーション後に聴こえるスピーカー。
左右の中央で聴く場合はrCはなくてもよいので (かないまる
邸もありません) 実質4チャンネルスピーカで7チャンネルの
音が聴けます。


もちろんリロケは7本から7本も作れます。この場合は完全に再配置機能として動作します。しかし今後はFHがアンプを2チャンネル占有することも主流になりますし、アンプが9チャンネル、11チャンネルと増えていくのもいかがなものでしょう。サラウンドバックのチャンネルをサラウンド2本で表現する。リロケは家庭用に冷静に考えて作った「使える新機能」なんです。

詳しくはSMOJ発行のテクニカルノート読んでください。

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で、家庭ではサラウンドスピーカーがSS-K10EDを2本なら基本的に十分な音量が出ます。

でもソニーストア 大阪はショールームなので、少なくとも10人。今回のデモは20人の方に十分な音量を提供しなくてはなりません。2本で4本分の音量を出すのは、K10Eにはちょっと酷です。

そこでまずFHにSS-K30EDを選定。こに合わせたわけでもないですが、サラウンドSL/SRもSS-K10ESからSS-K30EDに吊り変えていただきました。



この画像はサラウンド側です (こちらは別画像)。サラウンドがサラウンドバックより大きいのが分かりますね。これは距離感のせいではなくて、実際に大きさが違うわです。なお常設の椅子は10人分しかありませんので、デモ当日は少し小さい椅子が20個入ります。



少し寄った画像。プロジェクターは前のが去年からの200番。後ろが3D対応の90番。今回は90番を使います。



前側です(こちらに別画像)。フロントL/C/Rは昨年同様にSS-AR2。安心して使えるスピーカで、価格以上の音質だと思います。実は開発のごく初期の基本構成作りの段階でかないまるも関与していることもあり、安心して使えます。


フロントハイは画像では見にくいですが、上述のように SS-K30EDです。吊り方はいずれ勉強会をやりますが、簡単に書いておきます。本邦初公開のノウハウです

まずスピーカの選定ですが、わりとクォリティーと周波数レンジ (特に低音側) が必要です。フロント方向なので耳がクォリティーを要求するのです。フロントとの音色のつながりも結構大事です。サラウンドスピーカよりは難しいと考えてください。

ソニー製ではSS-K30EDが一押し。B&Wの805クラスを使えば、相当のクォリティーでAVをやっている方も満足できるでしょう。

次にリスニング位置からの展開角度。これは56度程度にしましょう。フロントL/Rの標準は60度でから、それよりほんの少し内側におきます。フロントより大きな角度は音が分散してしまうので避けてください。

高さはなるべく高く。天井からの反射が気にならない限り高くします。天井から吊れる場合は、ツイーターを下にしてください。

仰角は少しつけた方がいいです。後ろ壁から何回か壁に反射してから耳に届くようにするためです。つまり直接リスナーを狙ってはいけません。これはサラウンドもそうなんですが、FHは前に設置するので、とても重要です。

仰角の調整方法ては、単独でステレオ2チャンネル再生して仰角を振ってみるて、天井付近の響きが一番リッチな角度を見つけますにします。あとはフロントとのバランスで微調整。天井から吊るときは、スピーカの中央より後ろに近いところに金具をつけてください。自然に仰角が付きますので、さらに追い込みます。

内振り角度、つまり正面をどの角度にするかはとても重要です。かないまるの試聴室では、この最良点を見つけるまでまる二日かかりました。判断基準はいろいろあり、これも後日公開しますが、最終結論はとても簡単。ズバリ、フロントと、FHのバフル面を並行にします。かないまるの会社の試聴室に始まり、数か所のデモで設置してみましたが、全部同じでした。


ところでかないまる邸は、まだFHを設置していません。でも実は配管はしてあるんです。15年も前の建築時に、よくぞ配管したと自分でも驚いていますが、とにかく配管はあるんです。いずれ設置したらご紹介しましょう。